blog
4月29日
文章を書く宿題があるのだけど、何も書けなくなってしまい、どうやって書くんだっけ？？？？というわけで、今日、2年ぶりに「ひるねの木」を読んだ。パラパラと斜め読みをした感想は、メモみたいなものだなー、これは。そう思いながら、あとがきのところにきたら、その通り、「透明人間の記録です」と書いてあった。
昨日のことだ。友達に話をしている自分の言葉を聞きながら、何だ私はそんなことを考えていたのか、と、他人事のように理解した。いつも自分のことが全く見えていない。誰よりも遠い人。透明人間は「ここにいるよ」と言いたいくせに、どんどん自分を透明に、軽くしていくらしい。あーあ、バカみたい。というわけで、今日は、自分のご機嫌を精一杯とろうと思います。そんな、ゴールデンウイーク初日の午後。
(ところで宿題できるかなあ、今日書けるといいんだけどな)
4月28日
ひとりの部屋で私は本を読む。
眠いけれど眠りたくない。
もっと先に行きたい。
孤独ではない。孤独なのかもしれない。
私が一緒にいる。
いつも。
3月12日
先日、数年振りにある花屋に行った。
犬は昼寝中、例年通り、店主のお姉さんが確定申告を手伝いに上京していた。
お姉さんは「髪型が変わったね」と、私にいった。
花屋のふたりは、いつものように、Kさんは元気かと私に聞いた。
私は、昔と同じように、床に落ちている花を拾って遊んだ。
3月11日
4年前の3月11日、私はコペンハーゲンにいた。9日に日本を出たばかりだった。クリーニング屋のお兄さんが私の顔をみて泣きだし、事情を理解した。デパートの地下にあるカフェの一番奥、目立たないところに腰をおろすと、そばでお洒落なお婆さん達がTUNAMIの話をしていた。
今日、3月11日、私は東京で、素敵な人をたくさん見た。
3月6日
目が覚めると、昨日の気分が残っていた。すぐに今日を始めないといけない。急いで近所のスターバックスコーヒーに行き、ノートを広げた。線を描いてみて、気がついたことは、すべてもう頭の中にできているということだった。つまり、材料を買って、作り始めればいいだけだった。
隣にいた、おじさんが「失礼ですが、そのノートはどんな風に使うものなのですか？」と話しかけてきた。とりあえず、思いつく限りのノートの利点を次々に伝える。次に「あなたの職業は何ですか？」と聞かれた。その質問はいけない。私も誰かに聞きたいくらいだ。でも、見ず知らずのおじさんを困らせてはいけないので、小さな声で「デザイナーです」と答えてみた。おじさんは、「あの人たちはたぶん主婦でしょう。あの人はOL。あの人は休憩中の営業マン。あなただけはわからなかったので、聞いてみました。いや、退職してから暇なもんで、こうして人を眺めにここに来るのです」といった。
おじさんと人を眺め、今日がようやくスタートした。
コシラエル本店
内装を担当させて頂いた「コシラエル本店」が今日、3月3日にオープンです。私にとっては久し振りの内装のお仕事、とても嬉しい日となりました。ご協力頂いたみなさま、ありがとうございます！
こんな事を書くと変かもしれませんが、実は改装前の空間が、すごく素敵だったのです。元工場だったという、天井の高いおおらかなスペース。自由に配置された、たくさんの居場所。例えば、鳶職の友達が作ったという、足場で出来た高床の寝室、そこからの眺めがまた最高。大きいソファーと小さすぎる椅子。石油ストーブがつくる暖かさ。いくつものテーブル。思考の跡が残る壁と、床に広がる絵具の美しいシミ。それらを踊るようにつなぐ人々。
今日開店の新しいお店は、当たり前だけどまだ新しく(笑)、ピカピカしています。もしかしたら、まだ少し緊張しているのかもしれません。でも、これから続く日々の中で、いろんな人が来て、いろんな事が起こり、たくさんの日傘が入れ替わり、今日から少しづつ「コシラエル本店」になっていきます。きっと、今日よりも、ずっとずっと素敵になっていくはず。
コシラエルは、日傘作家ひがしちかさん主宰のブランドです。本店は、アトリエが併設されていて、コシラエルの動きを直に感じることができます。日傘、スカーフなど充実しています。清澄白河散歩の際は、是非お立ち寄りください。
住所：東京都江東区三好2-3-2
電話：03-6325-4667
営業時間：11:00-18:00
休業日：月曜、年末年始、お盆
www.cocilaelle.com
(以下、チラシに寄せた文章を転載。文中の「いろはちゃん」とは、ちかさんの娘さんです)
昨年12月、別の場所で新店舗の計画が始まりました。どういうお店がいいかしらと考えていた年末、んー、やっぱりアトリエと同じ空間で、ここ清澄白河で、お店を続けることにする、ちかさんがいいました。
コシラエルのアトリエは、スタッフや家族だけでなく、いろんな人が次々と登場する映画みたいなところです。ある日、打ち合わせが終わると、ちかさんのお友達が白いエプロンをして、夕飯を作っていてくれました。献立は餃子とカレー。同じ通りに住む男の子が、帽子をわざと裏返しにかぶって、これからいろはちゃんと探検に出かけるんだよと教えてくれたことがあります。裏返しにすると真っ黒になるから、かっこいいんだそうです。あるご近所さんは、いつもふわっと現れては、たいていの事を解決して去っていきます。魔法使いみたいだなあと思います。ちかさん親子はというと、黒い目をくるくるさせて、おもしろいことばかり話しています。
新しいお店は、アトリエと空間的につながっています。コシラエルの商品がうまれる場所を感じながらのお買い物、打ち合わせ帰りの私のように、楽しい気分になって頂ければと思います。
内装設計担当 : 星 佳奈
2月25日
太陽のような人がいます。
正確には、誰が太陽なのかもわからない、
そこにいるだけでとても幸せな気分になってしまう場所があります。
用事をすませた帰り道には、だいたい小学校4年生くらいの気分になって、
うっかりスキップしそうになってしまいます。
そうだ、この間元気がなかったあの友達に、元気をお裾分けしよう。
友達のところに行き、友達の話を聞きます。
へー、そうなんだ、不思議だねえ。
気がつくと、お裾分けするはずだった元気がさらに増えてしまっています。
そういう日は、いつも余裕のない八百屋のお姉さんや、
セブンイレブンで働いているケバケバしいメイクのおばさんも、みんなが元気。
誰も私があげたい元気を、受け取ろうとはしません。
2月21日
夕方の甲州街道で、「※※※※※ですよ！運転手さん！！」
2月20日
用事があって立川に行った。巨大な駅ビル、広い道でできた街。横浜に行ってもそうなのだけど、慣れないスケール感に最初とても開放的になる。賑やかな感じに興奮する。その後で、急に寂しくなる。たしかロッテルダムでも、こんな不安を感じたことがある。
IKEAに寄ってみることにした。IKEAは、どこの、どの国の店舗に行っても同じ印象。コペンハーゲンで、バスを乗り継ぎはじめてIKEAに行った時、いろいろ買ったっけな、タッパーみたいなのとか小さい鍋とか、ろうそくとか。友達の家にもたいてい何かがあった。安いアパートメントホテルみたいなのに泊まれば、IKEAの商品が溢れかえっていて、ほぼ100%IKEA、そうなってくると気が滅入った。切れない包丁を強く握る、戦っているうちに包丁も手もベタベタになった。変なマグカップの形、グラスの底のロゴ。店内をグルグルと歩かされるうちに、商品がいろんな場所の何年分もの記憶を引っ張りだした。もう充分だ、これ以上はいらない。
お茶を飲もうと喫茶店を探した。なるべく古いところがいい。昔から、この場所にあった店がいい。通りから良さそうなところを見つけ古いビルに入った。ガラスドアの押し手は円盤状の木製。吹き抜けには細長い鏡があった。天井からはじまるUの字フレーム、底は床に届かない。エスカレーターに乗ると、頭上にちゃんと誰かがデザインした照明がならんだ。店の外でメニューを確かめ中に入ると、強烈な煙草の匂いがした。
そうやって街をウロウロした挙句、大きな駅ビル8Fのえらく清潔な店で紅茶を頼んだ。
2月19日
(Facebookより転載)
もしかして人間関係に疲れてませんか、facebookの文章を読んでそう思うんだけど、、、というメールを貰いましたが、おっと、それは全く逆です。書き方が悪かったかな。むしろ最近、会う人会う人が面白くてしかたがない。先日、「Aさんに会ったのだけどかわいかったよー」とBさんに報告したら、「星さん、Aさんになりたがるのはやめましょう。笑」と返ってきた。それをいうなら私は、Bさんにだってなってみたいと思う、なれるものなら。でも、なれないのはわかってるし、そんなに自分も嫌いじゃないので、私のままでいようと思います。
例えば今、想像してみる。この5分間、Aさんは何をするのだろう、Bさんは？Cくんは？もう会わなくなったあの人は？今日の夕飯、Dさんは何を食べたのだろう。Eさんは？
世界中、私以外の人々が、私の知らないことを、いろんな場所で経験している。それを教えて貰うのが好きです。見せて貰うのが好きです。とてもありがたいと思う。(そして、今夜私は、この文章を楽しんで書いている。) それでは、みなさまおやすみなさい！
今後、こんな文章はなるべくblogのほうに上げることにします。たぶん、、、。そちらもよろしくお願いします。